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キャットタワー1号

左の写真は、我が家のキャットタワー1号です。キャットタワーをつくり始めたのは、2003年の暮れ、我が家に猫がやって来る前でした。

我が家には、サザンカの生け垣がありました。生け垣は、先住者が残していったものです。サザンカは、チャドクガと言う害虫がよく発生します。チャドクガに刺されると、激しい痒みや発疹がおきます。チャドクガの毒針は、風に乗って飛び、干してある洗濯物についたりもするので、近所迷惑にもなります。我が家のサザンカも、夏頃チャドクガの幼虫が発生し、取っても取っても、いつのまにかまた増えてしまうので、ほとほと困り果てていました。

夏が過ぎ、そろそろ秋も終わりかなと言う頃には、チャドクガもいなくなっていました。ですが、来年また夏が来る頃には、チャドクガの発生に悩むことになるでしょう。それならと言うことで、サザンカの生け垣を全て取り去ることにしました。

サザンカを切っていると、近所の人が声をかけてきます。「あら〜、切っちゃうの♪」と、心なしかうれしそうな口調です。どうやら、ご近所さんは、チャドクガの発生に戦々恐々としていた様です。

棚にサザンカの足をつけているところ

切り倒したサザンカは、そのまま捨ててしまうのは、かわいそうな気がします。なにか形のあるものとして残したいと思い、キャットタワーをつくることにしました。

ホームセンターでは、杉や松、檜などの材木は、売られいますが、サザンカを売っているところは、まず無いでしょう。サザンカでキャットタワーをつくれば、とても個性的なものになりそうです。

左の写真は、棚板にサザンカの棒を差し込んでいるところです。棚板には、穴が空けてあり、ここに棒を叩きこみます。

キャットタワーに補強の横棒を取り付けているところ

最初は、ちゃちゃっとつくってしまうつもりでしたが、このあたりからムキになってきます。職人魂が顔を出して、完成度を高めたくなってきます。手持ちの材料ですませようと、釘を使っていたところも、途中から木ネジを使う様にしました。

棚の上にある籐かごは、やがてやって来る猫のベッドです。籐かごが棚台の上にちゃんとおさまる様に、現物合わせをしつつ、補強の横棒を取り付けます。

棚板の曲線は、ジグソーと言う工具で切り出します。手作りするのだから安くあげようと思っていたのに、なぜか出費が増えてえてしまいます。

電気ドリルで木ネジの下穴を空けているところ

電気ドリルで木ネジの下穴を空けているところです。最初に細いドリルで穴を空け、次に太めのドリルで、穴の入り口を少し撫でる様にします。木ネジの頭が、柱の表面から出っぱらない様にする為です。

サザンカの表皮は、かなり汚れていたので、水をかけながら、たわしでこすって汚れを落としました。

キャットタワーが3段目まで完成

キャットタワーが3段目まで完成したところです。

棚板を挟んで、サザンカの柱が同じ位置に付く様にします。こうすることで応力が分散され、耐久性が増します。また、曲がりくねったサザンカの柱が、床から天井へ向かって繋がり伸びることで、審美性も増します。変な位置に柱を付けると、力が加わったときに板が割れたり、接合部分が外れたりしやすくなります。

柱の枝は、全て切り落とすのではなく、部分的に残し、あとで小物をかけられる様にしました。ネズミのおもちゃでもかけようかと思っていましたが、最初に想定した様には、使われていません。今は、水槽の水を冷却する小型ファンのコードがかかっています。

2段目の棚にある紙切れは、部屋の天井の高さなどをメモしたものです。このあたりから、部屋に置いたときのおさまり具合を考慮しつつ作ります。上に伸びる柱は、長めに残しておき、ほかの部分とのバランスを見て、後で切り取る様にします。

キャットタワーを部屋に置いておさまり具合を確認

制作途中のキャットタワーは、何度か部屋に運んでおさまりを確認しました。その日の作業を終えて部屋に運び、夕食をとりながら猫が来たときのことをイメージします。ときには、猫になったつもりで床すれすれからキャットタワーを見上げてみます。

上段のキャットハウスは、まだ扉を取り付けていません。猫の出入り口は、右側にありますが、狭い猫の出入り口だけでは、掃除がやりにくくなります。また、中にクッションを入れるときにも、大きく開く扉があった方が便利です。追加の板を買いに行ったり、扉の蝶番を買いに行ったりと、キャットタワー完成までに何度もホームセンターに足を運びました。

6本あるタワーの足の裏側には、完成した後で、フェルト製の傷防止テープを貼りました。

キャットタワー最上部の猫パレット

キャットタワー最上部の猫パレットです。

写真では、分かりにくいですが、上に乗った猫が寝ぼけたときに落っこちないように、板を反らせています。板の片面を水でぬらしてほったらかしておくと、板が反ってきます。ある程度反った板を、さらにきついアールのついた補強材と接着することで、より反りを強くします。接着の際は、木ネジを併用し、接着剤が完全に固まったところで木ネジを外し、穴を開け直して直径10mmの丸棒を埋め込んでいます。

猫パレットの上には、突っ張り機能があり、タワーの転倒リスクを軽減しています。

この後、猫パレットに猫をつんつんする為の穴を空け、パレット下の柱に麻縄を巻きました。

キャットタワーのクマとケメコ

当初は2〜3ヶ月ぐらいの子猫を迎え入れる予定でしたが、我が家にやってきたのは、運動神経のにぶいクマと、運動神経がいい割にはおとなしいケメコでした。キャットタワー1号は、キャットハウスの上までは、活用されてますが、そこから上は、2匹とも登ろうとしません。

また、クマが予想以上に大きかったこともあって、キャットハウスも若干窮屈そうです。かくして、キャットタワー2号、3号への創作意欲がわき上がってくるのでした。

※このページは、猫塔職人が書きました。
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